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保育士、生きろ。

~低賃金・重労働。保育士問題のリアルを追う最新レポート~

クレームに潰される保育士をなくそう。そのために、保護者が出来ること

すっかり一般的な言葉になってしまったのが、「モンスターペアレント」という言葉。

ある保育園では、毎日一時保育室に10名ほどの子どもが通っています。年間の延べ人数に換算して約2500名、新規で登録する子どもは、年間100名を超えています。

毎日違う子どもがくるような一時保育室では、保護者からの要求やクレームは、多種多様に及びます。

保護者ですから、自分の子どものことが気になるのは当然のことです。しかし、行き過ぎた相談や保育園では対応しきれないような無理な相談をすると「モンスターペアレント」扱いをされてしまうかもしれません。

とはいえ、「モンスターペアレント扱いされたら子どもがかわいそうだから・・・」とわからないこと・もやもやしたことを我慢するのは、保護者の方にとっても子どもにとってもよくありません。

それでは、どのように保育士さん・保育園と信頼関係を築きつつ安心してお任せできるようにしたらよいのでしょうか?

保育士と円満な信頼関係を築くためのマナーとして、保護者の皆様にはご紹介する内容を参考にしていただけると幸いです。

ポイントその1:おむつの交換

意外にこだわりがあるのが、「おむつの交換」ですね。

あるママからは、「おむつを使い過ぎている、3回分吸収できるはずなのに、なぜすぐに交換してもらえるのか、もったいないじゃないか」と指摘されたことがあります。

また、別のママかあらは「お尻がかぶれるから、すぐにでも交換してほしいんですけど」と指摘されたこともあります。

毎日のように子どもが入れ替わるので、すべての子にこまやかな対応するのは難しい状況を、保護者にはなかなか理解していただけないものです。

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うちの保育園では、各家庭でおむつを捨てるようにビニール袋を持参してもらっています。それに使用済のおむつを入れ、持ち帰って処分してもらっています。おしっこのときですが、おむつに元々ついているテープを使って丸めます。うんちのときは、小さなビニール袋を重ねるようにして包み、入れるように工夫しています。

とはいえ、「うんちでもおしっこでも、小さなビニールに入れて二重にしてほしい」という要望を受けたケースがありました。

「ビニールに入れること」そのものは、手間に感じるわけではありませんが、「他の子と異なる対応」をすることが、実は手間がかかるのです。このケースでは、小さなビニールを持ってきてもらい、登園したらひとつずつビニールに入れて、交換する度にそのビニールから出してつかうようにしていました。

 

意外に多いのが、男性保育士がおむつ交換することを嫌がる保護者です。 男性保育士に女児のお尻を拭かれることに抵抗がある保護者の声は、少なからずあるものです。 もちろん、保護者ごとに価値観は違いますから、できるだけ尊重する姿勢が大切とは思います。

しかし、10人いれば10人違う価値観を持っていることも明らかです。個別に対応するのは限界がありますし、やはり難しいと言わざるを得ません。その点を理解して、ギリギリのところでやっている保育士を責めない、精神的にゆとりを持った要望を心がけるのがマナーです。

おむつ替えで良い関係を築くには

おむつのことだけでも、我が家では「あたりまえ!」としていることが、家庭が違うとやり方が大きく異なってきます。 保育士さんは、行政からのガイドラインや、教育カリキュラム内でならった方法にそって保育を行っているので、自分の家庭とやりかたが異なる、というのはよくあることのようです。

何か気になることがあったときには、「どうしてそんなやり方をするんですか!!」とかみつかず、「うちではこうしてるのですが、やりやすい方法はほかにもありますか?」「その方法のほうが、早く交換できるんですか?」など、「質問する」という姿勢で聞いてみましょう。

保育士さんは何十人(ベテランさんであれば何百人!)ものおむつを交換している「おむつ交換のプロ」です。

もしかしたら、自分のやりかたより効率がよくて、赤ちゃんにも気持ちがいいやり方が見つかるかもしれません。

 

ポイントその2:好き嫌い

食育を兼ねているのが保育園の給食なので、基本的にみんなで同じ給食を食べます。一時保育の子どもたちも、同じ給食を食べます。

しかし、好き嫌いの多い子どもが多く、同時に食べ終わることは困難なことが珍しくありません。 その点を保護者にお伝えするときには、基本的に「食べられたもの」をお伝えします。「食べられなかったもの」については、あまりお伝えしていないところがほとんどでしょう。

せっかくのなので、「食べられたこと」を喜んでもらい、ほめてもらいたいという気持ちの現れです。

しかし、「偏った食事を摂らせたら、保育園に預けている意味がないから、しっかり食べさせてほしい」、「家では食べさせない方針なので、保育園でも食べさせないでほしい」と指摘されることがあります。

一時保育では、いつも自宅で食べているものと違うため、ムリのない範囲で食べさせることを保護者に伝えています。しかし、思うように納得してもらえないことが少なくありません。

また、「家ではお菓子だけ食べているので、ご飯も食べられるようにしてほしい」と要望されることがあります。実際には、家でできないことを一時保育で対応することは、現実的に難しいと言わざるを得ません。

また、好き嫌いというわけではありませんが、特にアレルギーというわけでもないのに、ハッキリした理由もなく「牛乳は避けてほしい」、「玉子は食べさせてほしくない」と不安がる人も少なくありません。

ほかには、「子どもをベジタリアンにしたい。だから肉や魚は食べさせたくない」という要求もありました。 その要求にどこまで応えたらいいのか、保育士は困惑してしまいます。

子どもの成長に必要な栄養素もあるので、栄養に対する深い知識がない人の判断で食べないということは不安があるからです。 また、宗教上の理由ということもあります。これらの判断には、考えさせられることが多いものです。

乳児には哺乳瓶トラブルも多い

赤ちゃんのケースでは、完全母乳で育てている子どもによくあるのが、哺乳瓶を嫌がってしまうことです。

預ける予定があるのであれば、あらかじめ哺乳瓶をつかえるようにトレーニングする、または早く離乳するなどの対策をしておかないと、赤ちゃんが兵糧攻め状態になってしまうこともあります。

食事のトラブルを避けるには

特に食育については、アレルギーなどをもっている子どもさんが増えているので要注意です。

何十人といる子どもの中で万一でも手違いが起こらないように、献立をチェックして毎日の連絡帳や登園のときにお手紙・メモをつけると保育士さんも忘れにくく、円滑にコミュニケーションがとれそうです。

また、好き嫌いについては、「子どもさんの健康を考えてしっかりいろいろなものを食べてほしい!」という思いがある保育士さんばかりですので、アレルギーなのか?苦手なのか?というのをはっきりお伝えしておくのが良さそうです。

保育士さんはアレルギーについての知識も豊富なので、食品以外の相談も出来ると思います。

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ポイントその3:名前の文字

たくさんの子どもが入れ替わりながら通っている一時保育室では、できるだけ名前を間違えないように書くように心がけていますが、ときには難しいケースもあります。

 

 

たとえば、「斉藤・斎藤・齊藤・齋藤」の違い、 「渡辺・渡邉・渡邊」の違い、 「山崎・山﨑・山嵜」の違い など 、

気を付けていても、間違えてしまうことも少なくありません。

 

また、最近ではとくに名前の漢字にとても凝っているものが多く、書き間違えるリスクを冒すくらいなら、ひらがなをつかうことも比較的増えてきました。

よく名前を書き間違えられる人は、余計に神経質になっています。だからこそ、丁寧に確認してくれます。 さらに、心を込めてつけた名前を、簡略化してひらがなで書かれるというのは、やはり気分が良くない人も珍しいことではないでしょう。

 

保育士側も、名前の漢字はとくに間違えないように、慎重に書く姿勢でいます。けれども、それでもやはり名前の漢字は難しいことが多く、完璧を求められるというのは難しいかもしれません。

ポイントその4:保育の方針

異年齢児が一緒になることも多いのが、一時保育の特徴です。 しかし、要望の中には、同年代の子のみと保育してほしいというものがあります。また、一時保育の子のみで保育してほしいという要望も聞かれます。

 

たとえば、保育園周辺にお散歩に出かけるとしても、一時保育なのにお散歩するんですねと喜んでくれる人もいれば、慣れていない子ども同士を散歩させるのは不安という声も聞かれます。

また、お昼寝させると夜に寝なくなるから困るという要望、体調のよしあしにかかわらず気候の状況(暑いから・寒いから)によって外出させないでほしいという要望も珍しいことではありません。

保育方針が違うときには、どう対処すればいいか

これらすべての保護者の要望を、漏れなく叶えることは無理だといえます。 保育士の人数が限られているなかで、子どもたちが少しでも安全に、そして楽しんで過ごしてもらえるように悩み、工夫しながら保育をしています。

それを温かく見守っていただければ嬉しいと思っています。

これが、よくあるクレームのなかでも、一時保育でよくあるクレームになります。 もちろん、大切な子どもを預かる保育園です。さらに、一時保育は初めて親元から離れ、他人に預けるという人も意外に少なくありません。

 

そのために、不安や心配が重なり、クレームにつながると考えられます。

一時保育の側も、いっそう丁寧な対応を心がけていかなければならないと切に思っています。

また、大きな保育方針の違いに悩まないよう、入園前の説明会では、どんな行事やカリキュラムが、どんな保育方針に沿って行われているのか、しっかり確認しておくことが必要です。 あまりにも保育方針がちがうという場合は転園を考えるのも良いかもしれません。

 

まとめ

保育士さんにとっては、毎日いっしょに過ごしている保護者の方からの情報は、子どもが安全・快適に過ごすための貴重な情報源です。

「これいうと迷惑がられるかな・・・」と気をつかって重要なことを相談しないのは、子どもの安全を守るためにもよくありません。 なんて言って良いか迷ってしまう方は、「自分が子ども10人かかえた大家族だったら・・・?」と想像して相談してみるのが、良い関係を築くコツなのかもしれませんね。

 

どこの保育園でもやるのかもしれないけど、これってどうして・・・?というものがあれば、もやもやを抱えずにお気軽に保育園に質問していただければと思います。

また、もし育児の方法やお子さんの状態に不安があれば、それも保育士に相談してください。毎日たくさんの子どもと接している保育士であれば、なにかしらお力になることがあるかもしれません。

 

毎日の子育てで、ママもパパも一生懸命頑張っていることは、保育士から見てもよくわかります。

 

しかし、周りの大人に精神的な余裕がなかったり、ピリピリした空気を出していたりすると、子どもは大人の予想以上に空気を読むことに敏感で、大人と同じように精神的に追い込まれていきます。

 

そういうことを止めて、ママもパパも保育士と一緒に、ゆっくりじっくり子どもの成長を楽しんでみてはいかがでしょうか。 幸せな家族は「たのしい」と「あんしん」でつくられているのですから。

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もう我慢しなくていい。保育園の悩みを上手に相談するコツとは

少ない月収、ギスギスした人間関係、慢性的な残業、心身への負担などなど…。

悩みが尽きないのが保育士のストレスは、どうしても独りで抱え込むことも少なくありません。その前に、誰かに話を聴いてもらいたいと思ったこともあるのではないでしょうか。

悩みを相談できる人が一人でもいたら、きっと心が軽くなるはずです。 今回は、

  • 保育士に多い悩みとは何か?
  • 仕事で悩んでいるタイミングで相談するなら、誰が適しているのか?

について、ご紹介していきます。

自分だけで解決しようとして心が苦しくなってしまうことも、人に打ち明けることで意外にいい方向に進むことも珍しくありません。今まさに悩んでいる保育士、または、悩んでいる保育士さんが身近にいらっしゃる方が参考にしていただければなあと思います。

収入の低さに悩む

 

異業種でもある種の常識として知られていることとして、保育士は収入が低いという事実があります。ハードな労働に対して、報酬面が充実していないため、お金の問題は保育士の深刻な悩みとなっています。とくに、一人で生計を立てている保育士にとっては、収入面は死活問題に直結します。

たとえ子どもが可愛いからといって、辛い労働に見合った収入が見込めないのであれば、保育士を続けていけるかどうか、自信を失ってしまうことも少なくないでしょう。

職場内の人間関係

女性中心の職場なので、人間関係の悩みは常に付きまといます。ひどいケースでは、いじめに発展することも多いのではないでしょうか。

そのような職場のギスギスした人間関係で悩んでいることを同僚に話すのは躊躇するという人も珍しくなく、次第にストレスが蓄積されていくことになるでしょう。

自分の時間が取れない

多くの仕事を抱える保育士ですから、残業が多くなるのはもちろん、トイレに行く時間さえ取れないこともあります。さらに土日であっても、持ち帰り仕事に追われることが多く、友達や家族はもちろん、大好きな彼氏との楽しい時間を過ごすこともままなりません。

他の業種では浸透しているワークライフバランスという考え方が、保育業界にも浸透してくれたらと祈るばかりです。

信頼できる相談者

悩みを持っている人は、あえて自分以外の人に打ち明けてみてはいかがでしょうか。自分とは異なる価値観で話を聴いてもらえるため、意外な解決方法を発見できる可能性が高まります。

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家族

実家暮らしをしている人や結婚している人であれば、同居している家族こそ強い味方がなってくれるのではないでしょうか。職場で苦しいことがあっても、家族の顔を見るだけで心が安らぐことでしょう。ありのままに、自分の苦しい心情をさらけ出せる家族の存在は重要です。

けれども、家族にもやるべきことがあったり、それぞれ仕事を持っていたりするものです。あくまでも「話を聴いてもらうだけ」を意識しましょう。問題を解決するために、アクションを起こすのはあくまでも自分だということを心に留めておきましょう。

恋人

精神的に甘えることができるうえに、話を聴いてもらえる恋人の存在は貴重です。もっとも、女性ならではの人間関係の悩みだと、男性の視点ではイマイチ想像しにくいことも少なくありません。

しかし、恋人に悩みを打ち明けることによって、悩んでいる気持ちを整理するきっかけになるのではないでしょうか。また、異性の助言には、「当たり前のこと」と思っていた価値が覆されることもあり、それが逆にいい方法に進むきっかけになることもあります。

同業種の友達

学生時代の友達のなかに、保育業界で仕事をしている人が多いのではないでしょうか。業界の悩みは、事情がわかる同業者に相談するのが効果的です。なかには共感してもらえる部分も多く、気持ちがスッとするはずです。

ただ、お互いに悩む部分を共感しすぎてしまい、どちらも落ち込んでしまう可能性があるので、気を付けておきましょう。

異業種の友達

同業種だけでなく、異業種の友達に話を聴いてもらう機会は、思った以上に重要です。保育業界と無縁な仕事をする人に、保育業界の事情を話すとビックリされることも少なくありません。保育業界に馴染んでしまうことによって、一般的な感覚が鈍化する可能性があります。違和感があることについては、なるべく異業種の友達に話す機会をつくりましょう。

職場の人

頼りがいのある先輩、弱みを晒せる同期がいるなら、もっとも仕事の悩みを相談しやすい相手になるのではないでしょうか。職場での悩みは、やはり同じ職場で働いている人にしかわからないということが少なくありません。

悩みを相談する前に気をつけること

悩みを相談するときに気になるのは、

  • 「他の人にバレてしまうのではないか?」
  • 「こんな話聞いてもらえないのではないか?」

の2点です。それでは、どうすれば良いのでしょうか。

相手からアドバイスを引き出すために効果的な方法

話す前に、下記のことを自分で整理してから話すようにしてみましょう。

今の状況

現在自分に起こっている出来事を、要点をかいつまんで整理しましょう。

それぞれの時系列

それぞれの出来事はいつ起こったものなのか?ということを整理し、古い順に話せるようにしましょう。

登場人物とそれぞれとの関係

だれがどんな役割の人なのか、どう関連しているのか明確にしましょう。

最終的なゴール

もし決まっていれば、最終的に自分はどうしたいのか最初に伝えましょう。

 

話の聞き手も、曖昧な話や、時系列が前後してわかりにくい話は理解できず、結果的に良いアドバイスができなくなってしまいます。また、途中で話に飽きられて、真剣に考えてくれない可能性もあります。

また、「ここからは推測なんだけど・・・」と、事実と推測はわけて話すようにしましょう。

他の人に悩みがバレないようにするためにできる工夫

自分の悩みが相談した人から職場の人たちすべてに知られてしまう可能性もあります。 もし、職場の先輩や同僚に相談したいのであれば、園から離れましょう。気分を変えてカフェなどに行ってから相談するのがオススメです。

必ず、相談する前に秘密にしてほしい旨を伝えてから、相談することも忘れないようにしましょう。

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それでも言い出せない仕事の悩み

周囲の人に打ち明けることで心がスッキリすることがあっても、肝心な解決策を見いだせないという人もいるのではないでしょうか。そのようなケースでは、転職のプロがいる転職サイトなどを活用して、相談する方法がオススメです。 親しいとはいえない相手に対して、逆にお金のことや働き方についてなど、話しにくいことでも遠慮なく打ち明けることができます。さらに、キャリアを構築していくために有効な助言もしてくれます。

まずは、気軽に相談してみてはいかがでしょうか。 個別にきめ細やかなサポートに徹してくれますので、相談する側にも安心感があるはずです。

悩みは「人に相談する」ことが大切

ここまで、保育士の悩みを相談することについてご紹介しました。

保育士は、悩みが尽きない職業です。そのため、悩みに対して孤独になりがちで、精神面から体調を崩してしまう人も珍しくありません。おそらく、守秘義務への意識が高い保育業界ですから、園の内部で遭ったトラブルを、外部の人間に打ち明けることは、禁忌であると考える人がとても多いのではないでしょうか。

けれども、相談相手として適した人に悩みを打ち明けることで、確実に苦境が前進するはずです!

「保育士としてのキャリアを積んでいきたい!でも、この園では働きたくない…」という人こそ、今勤めている職場にとらわれずに、視野を広げる意識が大切です。

日頃の業務に悩みを溜めながら仕事をすることによって、情緒面などで子どもたちへの影響するのではないでしょうか。そうならないためにも、早めに相談して、根本的な解決を目指したいものですね。

「もう保育士辞めたい。」憧れだった保育園の仕事が辛くなったとき

以前にニュースをにぎわせた『保育園落ちた日本死ね』のニュース、みなさんはまだ覚えているでしょうか。

後にその人は、年間所得が960万円以上もある『裕福な家庭』だったと判明しましたが、世の中も変わったものだと感じる方が少なくないと思います。

所得で960万円ですから、いろいろと引かれる前の「額面の収入」では、おそらく1,200万円を超えているのではないでしょうか。報道によっては、「年収960万」ともいわれていましたが、もし「手当額が数千円」というのが本当であれば、「年収1,200万円」となることでしょう。

とはいえ、感情的になりがちなこの話題には、保育業界の本質が隠されているのです。つまり、注目を集めた「日本死ね」ではなく、保育士を取り巻く状況に大きな変化がないということです。

「辞めたい職業No.1」の保育士とは

保育士だけでなく、保護者の方にも知ってほしい この問題、ぜひ保育士だけではなく、子どもをもつ保護者の方にも知っていただきたいなと思います。

保育園で元気いっぱい働いている保育士さんの裏側はこんな風になっているんだ、ということを知っていただきたいのです。

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もしかしたら、自分の子どもが将来保育士になるかもしれません。

もしかしたら、自分の子どもが通っている保育園で、保育士さんがいきなり一斉に退職してしまい、子どもの預かりができなくなるかもしれません。

 

「未来をになう子どもたちを育てる」という思いは、保育士も保護者の方も一緒です。

ぜひ一緒に、この問題に取り組んでいければと思います。

保育園と保育士をめぐる最近の問題の要点は

今回の話のポイントを、整理していきましょう。

  1. ブラック保育園のオーナーには、「補助金目当て」も多く、その国策を手ぐすねを引いて待ち構えている
  2. その実情から、政府の判断も慎重になっている
  3. 「保育園を資産運用の受け皿にしようとする悪い大人」と「政府」の戦いへ
  4. 一方で、現場でがんばる保育士さんの給料は、依然として上がらない
  5. 悪い大人が勝っても、政府が勝っても、現場の保育士は「中抜き」の犠牲になり続ける構図が変わらない

カンタンにではありますが、残念な現状とお先真っ暗な未来が見えるのではないでしょうか。 今回は、現代日本が抱える貧困問題の縮図的な保育業界から、ようやく脱出することができた元保育士さんに、「実際、どうだったの?」と直撃してみました。

その結果、どうなったのかというと…、まずは気楽に読んでいただければと思います。

 

子どものなりたい職業No.1とも呼ばれた保育士

保育園に通う女の子たちにも人気の高い職業、それが保育園の先生ですね。

お母さんが仕事に行っている間も、子どもたちと一緒に過ごしてくれて、楽しく遊んでくれて、歌もピアノも上手な保育園の先生に、大きくなったらなりたいという夢を持つ女の子は珍しくありません。

もちろん、現役の保育士の中には、子どものころに抱いた純粋な気持ちでこの職業を目指した方も多いのではないでしょうか。

 

とはいえ、現実としてその高さが目立つのが、保育士の転職率です。勤めている保育園に残るか転職するか、悩みに悩んだ末に他の保育現場に転職する保育士が後を絶ちません。

「保育園児がなりたい職業」は、どうして「もっとも現場から離れたい職業」になってしまうのでしょうか?元保育士さんの体験談をもとに、保育士が転職への意思を固める原因を探っていきましょう。

 

とにかく給料が安い

ニュースでも話題として取り上げられることが多いため、保育業界ではない方でも知ら れているのが「保育士=給料が安い」ということです。

 

私立保育園の正職員だった元保育士さんの話によると、5年目にして手取りで15万円、これは同年代の OLさんと比較しても5~10万円は低いのではないでしょうか。まだ、首都圏の保育園に勤めていたため、保育士の中でも「マトモ」な方でしょう。

実際に、 同じ私立保育園でも地方では、正職員の保育士であっても手取り13万円弱というケースも多く見られます。 単純に給料だけで考えると、飲食店などのアルバイトで、フルタイムで働いた方が給料が多いかもしれませんね…。

 

重い責任を背負わされる

子どもの命に対して、常に気を配り続ける保育士は、とても重い責任を背負っています。もちろん、保育士1名に対して子ども1名ではなく、同時に複数名の命を 預かっています。

外にお散歩に出かけることになれば、常に子どもたち10名以上が安全にお散歩できるように、車などの危険から守り続けなければなりませ ん。たった5秒でも、子どもたちから目を離してしまうと、重大な事故に遭うこともあり、最悪のケースでは子どもたちが命を落としてしまう危険性さえあるのです。

 

つまり、常に保育士は緊張状態でいることを求められます。一瞬たりとも気を抜くことは許されないため、それが大きなストレスに感じる保育士が少なくありません。

これほど重い責任を背負わされているにもかかわらず、「手取り15万円」という給料は相応しいのでしょうか。

 

女性の職場での人間関係が面倒

最近では、男性保育士も増えてきましたが、依然として保育業界は「女性の職場」です。そのなかで、クリーンな人間関係の職場は、果たして日本中にどれだけあるのでしょうか。

元保育士さんが勤めていた保育園でも、熾烈な「女のバトル」が展開されるのは日常茶飯事だったといいます。距離を取っていても、どうしても「女のバトル」に巻き込まれてしまうため、精神的に擦り切れてしまったそうです。

 

保育現場では「感情」が大切です。そのため、保育士は「公私混同」してしまうことが珍しくありません。

日々の業務の中で、はじめはもっと頑張ってほしいと思って後輩を叱責していたのに、だんだんと高ぶる感情がやがて後輩の人格否定に及んでしまうことも少なくありません。

感情を大切にしている保育現場ですから、どうしても「自分の保育」の否定が、そのまま「自分の人格」の否定に結びついてしまうことが根本的な問題といえます。

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当たり前に求められる「サビ残」

どの業界に勤めていても、ある程度の残業は避けては通れないものではないでしょうか。

しかし、保育士がこなしている残業は、他の業種の人たちからドン引きされるくらい「ブラック」なものです。

 

元保育士さんの話によると、朝は7時から早番のために出勤します。早番の提示は16時ですが、そこで退社できることはなく、翌日の準備から残業を開始し、先輩の手伝いや行事の準備などに追われているうちに、夜22時になっていることも珍しくなかったそうです。

この時点で、その日の労働時間は15時間を超え、 その間は休憩らしい休憩も取れません。もちろん…、であっては困るのですが、残業手当は出ません。

これを月の残業時間に換算すると、平均100時間以上の残業が当たり前になっていました。

そのうえで、休日には平日にできない書類仕事を片づけたり、ミシンをつかう仕事をしたりと、持ち帰り仕事に追われるため、心身を休める時間は取れません。

 

精神的にも追い詰められ、仕事のために生きているの?生きるために仕事するの?と、自分を保てなくなることもあったようです。

 

悩まされる「保護者からの過度な要望」

少子化時代を迎え、我が子を大切に育てようと意識している保護者が増えてきました。

昔と比べて、いい傾向でもあるのですが、その分どうしても大きくなってしまうのが「保育士への過度な要望」です。

 

 

「早く言葉に馴染ませたいので、保育士さんからもっと話しかけてもらえますか?」

「お散歩が好きなので、1日に一度は連れて行ってくれませんか?」

「服が汚れたらかわいそうなので、すぐに着替えさせてもらえますか?」

 

それぞれの保護者から、それぞれの子どもたちに対して、多くの要望を出されます。

もちろん、子どもを思っての発言であり、保育士としてもひとりひとりの子どもに出来る限りのことを与えてあげたい、保護者の方や子どもの喜んだ顔がみたい、というのは同じです。

 

でも、「保護者からの過度な要望」すべてを叶えることは、どうがんばってもムリです!「できる限り気をつけますが…」、「常にできるとはお約束できかねます…」と、保護者にやんわりとお断りを入れるのもまた、保育士のストレスになっていきます。

 

体力的にもハードワーク

保育士にとって、子どもたちと過ごす時間はとても楽しいものです。

しかし、複数の子どもたちから抱っこをせがまれた状態で書類仕事をしたり、子どもたちと全力で鬼ごっこをしたり、体力を消耗する毎日では、体調を崩す保育士も珍しくありません。

 

保育士も人間ですから、身体を動かした分だけ、しっかりと休むことが重要です。

とはいえ、家では持ち帰り仕事に追われる保育士には、のんびりと身体を休める時間が取れないものです。

 

蓄積した疲労でめまいや貧血を起こしてしまい、子どもたちが午睡しているタイミングで近所の病院で点滴を受けに行く保育士もいるようです。点滴を終えたら、残業に戻らなければならないのは、いうまでもありません。

子どもたちの命を守るために、保育士はその命を削っているようなものですね。

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思うように休みが取れない

有給を取得することは、保育士にとって多大なストレスと引き換えになることが珍しくありません。

体調不良でやむを得ないケース以外で、平日に有給を取得することは「基本的にタブー」といわれるのが、保育業界の闇です。有給は「倒れたときに使うもの」であり、有給を消化できずに1年が終われる保育士が、「いい保育士」と いわれるような環境です。

 

もちろん、土曜出勤した場合には振替休日になりますが、他の職員よりも早く退社するときには「申し訳ございません」と深々と頭を下げるのが「職場のマナー」です。

取得する権利がある振替休日であっても、まるで「これから悪いことをしてごめんなさい」という空気で退社しなければならないため、不満に思う保育士は少なくありません。

とはいえ、残念ながら、保育業界では「当然のこと」なのです。

 

まとめ

いかがでしたか?保育士が「もう保育士辞めたい」と口にする背景をご理解いただけたでしょうか。

 

保育士を辞めようか悩んでいる方は、決して無理をしないでください。自分の身体より優先しなければならない仕事はありません。

もし、現状がつらくてもうやめたいと思っているのであれば、思い切って働く環境を変えてみるのも良いでしょう。

今は保育士の職場環境を改善する動きも始まっており、休暇取得の奨励や待遇改善に乗り出している保育園もあります。

ひとりで悩まず、一緒に行動にうつしてみませんか?

 

★職場環境の悩みは、管轄の労働基準監督署にも相談してみましょう。

労働基準監督署 | 東京労働局

労働基準監督署 | 神奈川労働局

労働基準監督署 | 大阪労働局

本番は17時から?保育士を悩ませる残業の実情を聞いてほしい

サービス残業は毎日続く

保育士の残業時間はどれくらいなのでしょうか。一般的には約4時間といわれ、17時半が定時なら、21時過ぎまでの4時間は残業が続くことになります。

しかも、残念なことに、ほとんどの保育園では、4時間の残業は無報酬で行われているのです。つまり、サービス残業が当たり前となっているのです。

 

法律上、8時間労働を定められているのは、保育士も同じですから、出勤時間は早番、普通版、遅番と分けられています。園のなかには、早朝保育を担当するパートの保育士がいたり、延長保育は時間ごとに保育士を交代しながら担当していたりという勤務体制が組まれていることも少なくありません。

 

けれども、あくまで「書類上」の措置にしかすぎません。

 

ほとんどすべての保育士が、定められた「8時間」の勤務ができていないのではないでしょうか。朝の7時に出勤した場合、早番なので本来は夕方16時には退社できることになるのですが、抱えている仕事が片付かず、結局20時過ぎまで残業してしまったというケースは、珍しくありません。

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休憩が取れない

保育士に対して、満足な休憩時間を用意していない保育園は、意外に多いといわれています。

書類上は、就業規定として「30分ないし1時間以内の休憩」が定められているはずです。

しかし、実際のところは、子どもたちの連絡帳を書く時間に充てられたり、職員間の打ち合わせの時間につかわれたりすることがほとんどで、休憩を取ることができません。

規定通りに休憩していたら、連絡帳を書く時間が取れず、行事などの準備や練習のための時間も取ることができないのです。

そのため、朝7時に出勤してから、そのまま12時間以上ぶっ通しで働いてしまったという話は、身近でもよくある話なのではないでしょうか。

 

「残業」のひとつ、持ち帰り仕事

職場だけで完結しないのが、保育士の残業の特徴ではないでしょうか。ほとんどの保育士は、自宅に仕事を持ち帰っています。園ではじっくり取り組めない日案や週案、行事の計画書などの書類や壁面構成をつくったり、翌日の活動でつかう工作やピアノなどの練習をしたり、行事でつかう衣装などをつくったりと、枚挙にいとまがありません。

子どもたちを見ている日中では取り組めない仕事を、家に持ち帰って集中的に取り組んでいるのです。

 

サービス残業ゆえに「無報酬」

もっとも割に合わないと感じるのは、給与の面ではないでしょうか。

 

もし、正当に残業代を支払ってもらえたとしたら、定時以降に働いた時間を「サービス」として取り扱わないとしたら…、きっと保育士の月収は手取りでも30万円をゆうに超えるはずです。

それだけ、他業種で残業をしている人と保育士の給料を比較すると、残業代が「無報酬」となることが大きなビハインドになっているのではないでしょうか。

 

慢性的な体調不良

はじめのうちは問題がなかったとしても、残業が慢性的になってくると、心身への健康被害に悩まされる保育士は後を絶ちません。

 

なかでも、肩こりや腰痛は、残業が続く保育士の職業病ともいえます。元気に活動する子どもたちを1日中ずっと相手にするわけですから、保育士の仕事は体力勝負な面があります。

 

身体をつかった分だけ休みたいところですが、保育士は満足な休憩時間も取れず、休日も持ち帰り仕事で忙殺されているため、心身を休める時間的な余裕はありません。

ある保育士は、月に1度のマッサージ治療を受けないと、肩こりで動かせなくなったといいます。

 

また、身体だけでなく、気持ちを休める時間が取れないのも、避けられない問題です。

子どもの命を預かる保育士は、常に緊張感を持ち続けます。さらに残業が続くため、自分のための時間は失われ、気分転換さえすることができなくなります。

 

精神的な疲れは、そのまま身体に悪影響を及ぼします。頭痛や生理痛の悪化からはじまり、めまいで動けなくなるケースも少なくありません。さらに、症状が悪化すると心身症を患う可能性さえ出てくるのです。

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可能性が高まる、保育中の事故

残業が続いた保育士は、勤務中に眠気や疲れを感じています。保育室にコンディションが良くない保育士が入ることは、想像以上に危険です。

子どもたちの些細な変化を見落としたり、危険を察知できても身体が反応できなかったりする可能性さえ考えられます。外での活動では、周囲の危険に目を配れなければ、子どもたちの命の危険に直結しかねません。

 

もちろん、疲労感は判断力を低下させます。そのため、効率的に仕事を進められず、残業してしまうことになるという悪循環に陥ることも珍しくありません。

 

退社時間を早くして、しっかりと心身を休めてから出勤するという習慣は、子どものためになるのはいうまでもありませんが、実は保育士自身のためにもなるので、おろそかにできません。

 

そもそも8時間以内で終わらない保育士の仕事

保育士ひとりが受け持つ仕事量は、8時間以内に終わらせることができない量なのです。さらに、仕事量だけが原因ではなく、その内容にも注目する必要があります。

 

たとえば、行事の前には衣装づくりをします。これは、子どもたちの活動に配慮しながら、ミシン作業ができるものでしょうか?クラスによっては複数担任のケースもあり、一人が子どもを見ている間にもうひとりがミシン作業をするというような、チームワークで保育と雑務や書類作成などを同時進行できる場合もあります。

とはいえ、体調を崩した子どもが出てしまったら…、ケンカでケガをしてしまったら…、もちろんミシン作業を続けられる状況ではなくなります。

 

そのため、17時以降に子どもたちが帰った後、保育士は書類作成をはじめたり、行事の準備に手を付けたりできるのです。カンタンにいえば、17時以降が「自分の仕事の開始」となっているのです。

 

人手不足の深刻化

人手不足が深刻化している問題は、最近のニュースを騒がせています。あまりに労働条件が過酷なため、年度の途中であっても退職する職員が後を絶ちません。

人手が不足するということは、そのまま他の保育士の仕事量が増えていくことを意味しています。増えた仕事に対応するために、残業やむなしという状況に陥る保育士が非常に多いのです。

 

残業する先輩や上司の目が気になる

保育士の残業が続く背景として、心理的な問題があることも忘れてはいけません。保育園は「女の職場」、そのため人間関係に慎重にならざるを得ない保育士は多いのではないでしょうか。上司や先輩が残業しているなかで、ひとりだけ早く退社することで自分の立場が悪くなると考えてしまう傾向があります。

 

園の環境によっては、通院のために定時で帰ろうとする保育士に対して、さすがに引き留めさえしないものの、怖い視線を浴びせられます。さらに通院が続くようであれば、「また定時上がり?他の職員は残業しているのに、保育士としての自覚が足りないんじゃないの?」と嫌味を言われてしまうこともあるのです。

 

また、多くの仕事を抱えている先輩がいれば、自分の仕事を後回しにしてでも先輩の手伝いを優先しなければならない…、という「恐怖の不文律」がはびこっている保育園もあるようです。

良い園であれば、後輩が定時で帰れるように、仕事量を調整してあげられるように上司や先輩が配慮しています。

 

勘違い?「残業=子どもへの愛」

毎日子どもたちに担任としてかかわっていると、自分の子どものようにかわいく思える保育士はたくさんいます。とはいえ、それが皮肉なことに、保育士が残業する原因のひとつになっているのです。

自分の時間を削る持ち帰り仕事は、「子どもたちのためだから構わない!」というスタンスの保育士は少なからずいます。けれども、それが園内で当然だと広まってしまうと、「子どもたちのために残業している先生がいるのに、私は残業していないからいい先生ではないかもしれない…」という強迫観念に襲われてしまいます。

 

ハッキリ言えば、「残業=子どもたちへの愛」ではないのです。子どもたちに元気な姿で向き合い、一人ひとりの子どもにじっくりと愛情を注いでいくためには、過剰な残業は避けるべきなのは言うまでもありません。

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残業を避けるには

ここまで、保育士に課せられている過酷な残業の内容をご紹介してきました。そうそう、と同感してくださる保育士も多いのではないでしょうか?

 

しかし、誰だって残業はしたくないもの。残業なしで、定時に退社出来る方法はないのでしょうか?ここからは、残業をなくす方法を考えてみましょう。

「私は私!」先輩は同僚の目を気にしない

まずは、自分の仕事を勤務時間内に完了できるようにすることが大切です。上司や先輩の目が気になってしまいますが、それを理由に残業を続けていると体調を壊します。結果として、子どもたちや園に迷惑をかけてしまうことにつながります。

 

そうならないためには、自分の仕事に自信を持ちましょう。ちゃんと仕事をしていることを、上司や先輩にアピールすることも忘れてはいけません。誠実な仕事ぶりに、あなたへの信頼感が増え、多少の早帰りを許してもらえるケースもあるでしょう。

 

「やりたいこと」ではなく、「終わらせること」を優先

次の行事では可愛い衣装にしたい、だからレースは二枚重ねで、壁面は新しくしようかな…、と「やりたいこと」を先に考えてしまう傾向があるのではないでしょうか。

 

けれども、それを考える前に、どうやったら8時間の業務時間内に終わらせることができるかを考えてみることが大切です。

 

多忙な保育士を上手に続けていくためには、適度に楽をするポイントを押さえる必要があります。たとえば、昨年と同じ時期につかった壁面にほんの少しアレンジを入れてつかってみるとか、衣装づくりではミシンがいらない素材でつくってみるとか、工夫できるポイントがあります。

このような小さな工夫の積み重ねで、残業時間を減らしていけるのではないでしょうか。

 

「週に○回、○時間まで」、残業に制限を

現実的に残業をいきなりゼロにするのは難しいかもしれませんが、その時間を減らしていくことはできます。

「何時間でも残業していいんだ」という思考になっている人は、すでに毎日の残業が癖になっている人ではないでしょうか。

 

けれども、「週に○日、○時間まで」と意識すること、「○時までに終わらせよう」と目標を決めてから仕事をすることが効果的です。また、○曜日はノー残業デーとして、自分のなかで決めておくこともいいでしょう。

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残業で限界を超えそうになったら、ムリをしない

これが基本です。

ここまで、保育士の多くが苦しんでいる残業について、実情と原因、さらには解決策について見てきましたが、複雑な事情が絡んでいるため、今日明日での解決が難しいケースもあるでしょう。

 

深刻な体調不良に苛まれる前に、「転職」という選択肢を頭に入れておきましょう。過酷な残業を続けたために、保育現場に復帰できなくなったら、元も子もありませんね。だからこそ、自分の心身の健康は、自分が守る意識をもつことが大切です。

ムリなく勤められる保育園探しも、すぐに始められる解決策のひとつです。

 

まとめ

今回はたくさん保育士の残業問題をご紹介してきました。なぜこんなにたくさん取り上げるの?と思ってらっしゃる方もいると思います。

でも、保育士の残業問題とは、それほど根が深く、困っている人も多い問題なのです。

 

今、保育士の人手不足解消のためにお給料をあげる政策などが話しあわれていますが、個人的には「お給料だけじゃなくて残業もなくならないと、保育士は絶対増えない」と思っています。

 

もちろん、保育士の人手不足が解消したらなおるよ!という鶏が先か卵が先か、という問題もあると思います。でも、保育士たちは「今まさに」苦しんでいるんですよね。給料以外の待遇も改善されることを願っています。